あなたは最後の晩餐になにを食べますか

 

人生のうち、食事の回数はおよそ8万回といわれています。

〝あの時食べたアレは美味かった〟
〝あの店の味をもう一度食べたい〟

人の記憶は五感と共に強く刻まれます。
誰にでもこれまでの食事で忘れられない一皿があるはずです。
あなたなら最後の晩餐に何を食べますか。

このコーナーでは食のプロである料理人は最後の晩餐に何を食べたいのかをお聞きします。
2回目は、神戸市北区 田尾寺にある、
イタリア料理店 チェラ ウナ ヴォルタ (C’era una volta)オーナーシェフの江本氏
にお話しをお伺いしました。

 

  人生の集大成の料理 –クロケッタ リ バッカラとは- 

 

 

 

イタリアの内陸部にあるトスカーナ。
ここは内陸部に面しており海が遠い為、海産物が貴重です。
その為トスカーナの人たちは、タラを使用した魚の保存食を作っていました。

中でも「クロケッタ リ バッカラ」という郷土料理があります。
日本でいう「じゃがいものコロッケ」のようなものですが、
この「クロケッタ リ バッカラ」はじゃがいものコロッケに真ダラをすり潰して生地に練りこんだもの。

タラが入ったコロッケ??
日本人は口にする機会があまりないと思いますが、江本氏はこの「クロケッタ リ バッカラ」を最後の晩餐に食べたい。そう熱く語ります。

 

25歳、単身で渡ったイタリアのトスカーナ。
右も左も分からず、料理でしか言葉を伝えることができなかった江本氏。

 

 

そんな時に、住み込み先のおばあちゃんシェフがまかないで出してくれたのがこの「クロケッタ リ バッカラ」
見た目はコロッケと同じ。。
ただ口に入れた瞬間に、溢れる涙を止めることができなかったそうです。

 

 

 

あぁ…こころが温まる料理は、国境を超えても言葉が通じなくても、どこにいても同じ。
懐かしい気持ちになり、故郷を思い出し、優しい味に感動し、またイタリアで修行を頑張ろう、そう思えた。と言います。

江本氏の、最後の晩餐に食べたい「クロケッタ リ バッカラ」は、現在日本人の口に合うように少しアレンジをして、定期的にお店に登場するそうです。

江本氏の、人生の集大成の料理「クロケッタ リ バッカラ」
「こころを温め」に、一度お店へ足を運んでみては。

 

Infomation
店舗名イタリア料理店 チェラ ウナ ヴォルタ (C'era una volta)
住所兵庫県神戸市北区藤原台北町7-8-8
営業時間Ⅼ 11:30~14:30(L.O.14:00) D 18:00~22:00(L.O.21:00) ※完全予約制
お電話番号078-223-3055
公式HPhttps://ceraunavolta2018.wixsite.com/ceraunavolta/blank-1